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過去の任意売却体験談

資産ゼロ。人生を立て直す日々

資産ゼロ。人生を立て直す日々

夫の浮気のサインは前々からありました。
でも、もしかしたら違うかもしれない。
毎日家には帰ってきているのだし、いずれまた私をきちんと見てくれるようになるだろう。

そんな風に期待して、信じようとしてきました。
「離婚」の二文字を考えないように無理していたのかな、と、今では思います。

しかし夫の浮気は本格化し、去年の暮れには1週間続けて家を空ける事も稀ではなくなってしまったのです。
その頃私はストレスでどうにかなりそうで、子供を学校に送り出してはネットショップでいらないものを購入し、いつしか銀行の預金を引き出すだけではなく、消費者ローンで借金を繰り返す状態になっていました。
銀行に預けてあるお金は住宅ローンの支払いに充てなければなりません。
買い物の衝動をどうしても抑えられないのに、それを何とか隠すのに必死でした。

でも、そんな日々はいつまでも続くものではない。
頭のどこかではそれを判っていながら、破たんした状況を取り繕い続けていたのです。
そうこうするうちに、夫が家に帰らない期間はますます長くなっていきました。

ついに夫が1か月間家を空けた後の事です。
子供が学校に行くために家を出たタイミングで、夫が様々な書類を手に姿を見せました。
私が買い物依存に陥っていること、住宅ローン以外の借金が700万円を超えようとしていることを知って、この夫婦関係を解消する決意をしたのだと言います。
私には言うべきことが何も見つかりませんでした。

借金をし始めたばかりのころであれば、おそらくなぜ私を裏切ったのか、見捨てようとしているのか問い詰めたでしょう。
けれど、いつの間にか夫がいない生活が当たり前になり、お金もないのに無益な買い物を続けるうちに感覚がマヒして行ったのだと思います。
離婚をはっきりと突きつけられても、何の感情も湧いてきませんでした。ただ、来るべき時がようやく来たのだという、ほっとしたような、気が抜けるような心地がしただけです。

任意売却ならば住宅ローンの残債があっても売却できるとのことで、千里コンサルティング会社を選んだのは夫です。
この時の住宅ローン残債は3680万円で、自宅売却額は2700万円弱でした。

住宅ローンを組む際に私が連帯保証人になっていたので、そのままであれば残債の半額は私にも支払義務がありましたが、夫は離婚届への署名を条件に住宅ローンの残る債務と、私の作った買い物の借金を引き受けると言いました。
あのときには何も感じませんでしたが、今思えばあれが彼なりの誠意だったのでしょう。

任意売却の取引額からの引っ越し費用は私と子供に充当され、夫は借金を背負って自力で新しい家を見つけたようです。
千里コンサルティングオフィスさんが引っ越しの面倒を見て下さったおかげで、なんとか生活を続けられるようになりました。
パートの仕事も見つけましたし、今ではネットサーフィンをしても余計な買い物はしていません。

夫については、その後噂話をわずかに耳にするくらいです。