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過去の任意売却体験談

任意売却の準備は身近な所から

任意売却の準備は身近な所から

妻を連帯保証人として一戸建てを購入したのは、結婚してから10年目の平成9年のことです。

当時私は社内でも好成績を収めており、会社の業績も安定していて、毎月残業代で基本給に加えて12万円はあり、ボーナスも年々上がっていたので、余裕で払いきれるという計算をしていました。
しかし6000万円のローンを組んで5年目には、見通しが甘かったと自覚しなければならなくなっていたのです。

競合企業が増えたこと、市場自体が不振傾向になり、会社としての利益率が低迷し始めたことが原因でした。
それでも食費などの生活費を切り詰めてなんとかローンの支払いを2500万円まで頑張りましたが、ついに会社が首切りを初めて私もリスト入りしてしまい、様々なものを断念せざるを得ない状況に。

購入した際の不動産業者に相談してみると、もしも売却するならばローンの残り3500万円を一括支払いせよと言います。
とてもではありませんが、現実問題として不可能な条件にそちらは選択肢から外れました。
ではどうするかと考えて残債のあるままに不動産を処分する方法を探していて、千里コンサルティングオフィスを発見したのです。
いくつもの任意売却事例が紹介されていて、これならば我が家も処分でき、住む場所を失わずに済むだろうと思いました。

連絡を取ると無料相談会をすすめて下さいましたが、転職活動の面接や、合間の日雇い仕事で余裕がないと伝えると、すぐにこちらまで出向いてくださいましたね。
説明をいただいて納得すると、速やかに任意売却の準備に入りました。

これでかなり楽になる、と早くも気が抜けたのがよくなかったのかもしれません。
プロが付いているのだから、手間取るのは債権者との話し合いくらいだと思っていたのです。

しかも、それも専門家が説得してくれればなんとかなるのだろうと安易に考えていました。
その前に難関が待っていようとはその時は思ってもいなかったのです。

さあやろう、となった時に突然ストップをかけたのは妻でした。
せっかく半分近くローンを払い続けたのに、どうにかならないのかとその段階に来てごねはじめ、私がどれだけ説明しても首を縦に振ろうとしません。
連帯保証人である以上、妻の同意がなければ、例え購入したいという希望者がいたとしても家を売り渡すことはできないのです。
とても焦りました。

千里コンサルティングオフィスの担当者様は、あわてることなく資料をまとめ、このままローンの支払いを続けようとすればどの段階で完全に破たんするのか、具体的な数字で妻に説明してくださいました。
任意売却で売却できる可能性のある金額と、ローン残債をどのように支払っていくのか、また、その間私たち家族はどうやって暮らしていけばいいのかといった事細かな説明を一通り聞いて、ようやく妻も納得してくれたようでした。
実際に任意売却が決まった時は泣きそうになったものです。
2600万円で任意売却が成立し、約1000万円の支払い義務が残ったのに「我が家」がもう私たちの物ではないとなった時、今度は妻が泣きそうになっていました。

担当者様の、ご家族でよく話し合って下さい、という言葉が耳に残っています。
何度も何度もかけてくれた言葉です。
私と妻はお互いを理解しようという話し合いの努力が不足していたのかもしれません。

成人した子供が独立したので、今では妻と二人、狭いアパートで肩を寄せ合うようにして暮らしています。
妻の声をよく聞いて、いつまでも仲良くいるのが新しい目標です。 
お世話になりました。
残債の支払いペースも生活に応じたものになって、なんとかやれています。
ありがとうございました。