
全国任意売却支援相談室、千里コンサルティングオフィスです。
投資用マンションの収益が伸び悩むと、「もう売った方がいいのでは」と考えますよね。
ただし、売却は一度きりの意思決定です。
売る前に“やるべき改善”を短期間で試し、数字で運用継続の価値を確かめると、後悔しにくい判断ができます。
本記事では、家賃アップ施策とリノベの費用対効果、そして「売らずに運用する価値があるか」の最終判断ポイントを解説します。
売却の前に確認したい「収益が伸びない本当の原因」
収益が思わしくないとき、まず確認したいのは「家賃を上げれば解決するのか、それとも構造的に厳しいのか」です。
原因が分からないままリノベに踏み切ると、費用をかけても回収できず、むしろ売却もしにくくなることがあります。
チェックの出発点は3つ。
①賃料が相場より低いのか(近隣の同築年・同面積の成約賃料、募集賃料の差)
②空室が長いのか(募集期間、内見数、反響数、申込率)
③コストが重いのか(管理費・修繕積立金、固定資産税、ローン金利、原状回復費の頻度)
次に「募集力」の要素を分解します。
写真や図面が弱い、設備の見せ方が古い、条件(礼金・フリーレント・ペット可否)が競合に負けている、ターゲットがズレている(単身向けなのに在宅設備が弱い等)などは、低コストで改善できる余地が大きい領域です。
一方で、駅距離や周辺供給過多など“立地起因”が中心なら、施策で覆せる範囲は限られます。
ここを見極めることが、売却か運用かの判断精度を上げるのです。
「売る前に一度試したい」家賃アップ施策(低コスト順)
家賃アップは「いきなり上げる」より、“反響と成約率を落とさずに実質収益を上げる”発想が重要です。
まず低コストで試したいのは、募集条件の設計。
たとえば賃料を上げたい場合でも、礼金を下げる・フリーレントを付けない代わりに賃料を上げるなど、総支払額で選ばれる形に組み替えると、成約率を保ちやすくなります。
更新時の賃料改定も、周辺相場と入居者属性(長期入居の可能性、転居コスト)を踏まえ、段階的に提案すると受け入れられやすくなるでしょう。
次に効果が出やすいのが「見せ方」と「導線」です。
物件写真を明るく撮り直す、生活導線が伝わるカットを追加する、募集図面の情報量を増やす(収納・コンセント位置・ネット環境等)だけで反響が増えることは珍しくありません。
内見につなげるためのキャッチ(“在宅ワーク向け”“宅配受取が楽”など)も、ターゲットに合わせて変更します。
設備面は“プチ改善”から。
LED照明、温水洗浄便座、モニター付きインターホン、シャワーヘッド交換、キッチン水栓、アクセントクロスなどは、数万円〜数十万円で体感価値が上がりやすいポイントです。
まずは「募集期間を短くする」「値下げを防ぐ」効果を狙い、結果が出たら次の一手(賃料アップやリノベ)へ進むのが、売却前の検証として合理的でしょう。
リノベーションの費用対効果を見極める:回収期間と“出口”の考え方
リノベーションは、空室対策として強力ですが、費用対効果の見極めがすべてです。
基本の考え方はシンプルで、「追加で得られる利益」で「投下費用」を何年で回収できるか(回収期間)を計算します。
たとえば、リノベ費用が80万円、家賃が月8,000円上がる見込みなら年間9.6万円の増収で、単純回収は約8.3年です。
ただし実務では、家賃アップだけでなく、空室期間短縮(機会損失の減少)や、原状回復費の安定化も含めて評価しましょう。
空室が2か月短縮できるなら、その分の家賃が“追加利益”に上乗せされます。
もう一つ大事なのが「相場の天井」。
いくら内装をきれいにしても、エリア・築年・間取りが同じなら、上げられる賃料には上限があります。
競合物件の成約レンジを超える設計にすると、結局値下げや空室長期化を招き、回収ができなくなる場合も。
さらに“出口”も考えます。
リノベは売却価格を押し上げる場合もありますが、買主の好みが分かれる過度なデザインは、逆にマイナスになる可能性もあるのです。
売却も視野にあるなら、万人受けする色味・素材、メンテしやすい設備を選び、「賃貸としても売買としても評価されやすい仕様」に寄せるのが安全。
結論として、リノベは「回収期間」「相場上限」「売却時の評価」を同時に満たすときに、初めて“売らずに持つ”価値を高めます。
最終判断ポイント:売却せず運用する価値がある物件/売却すべき物件の分かれ目
売るか、持つか。
最終判断は感情ではなく「改善後の数字」と「今後のリスク耐性」で決めるのが基本です。
まず、施策実施後の想定でキャッシュフローを作ります。
家賃アップ(または空室短縮)後の年間手残りから、管理費・修繕積立金・税金・保険・管理手数料・将来の設備更新を差し引き、なお安定してプラスが出るか。
特に注意したいのが、管理費・修繕積立金の上昇です。
これが重い物件は、家賃を上げても手残りが増えにくく、将来さらに苦しくなることがあります。
次に「再現性」です。
今回の改善が一度きりのラッキーではなく、次回退去時も同じように埋まる見込みがあるか。
エリア需要、供給過多、競合の強さ、管理会社の客付け力を見ましょう。
ここが弱いなら、持ち続けるほど“空室リスク”が積み上がります。
そして「売却した場合の手取り」と比較します。
売却価格からローン残債・譲渡費用・税金を差し引いた手取りを把握し、その資金を別の運用に回した方が合理的なら売却が有力です。
逆に、改善後の利回りと安定性が十分で、今後の大きな支出(大規模修繕・設備更新)の見通しも立つなら、運用継続に価値があります。
おすすめは期限を決めること。
たとえば「3か月で反響と申込率が改善しなければ売却へ」など、判断基準を事前に決めておくと迷いが減り、最適な出口に切り替えられます。
まとめ
売却は最終手段にして、まずは低コストの家賃アップ施策で反響・成約率の改善を検証し、それでも足りない場合にだけ、回収期間と相場上限を踏まえてリノベを検討する——
この順番が失敗しにくいです。
改善後の手残りが安定してプラスになるか、将来コスト上昇に耐えられるか、そして売却時の手取りと比較して合理的か。
ここまで数字で確認できれば、「売らずに持つ価値があるか」の答えがクリアになるでしょう。
当社、全国任意売却支援相談室(千里コンサルティングオフィス)は、任意売却のプロであると同時に、不動産の専門家でもあります。
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