
2026年の日本では、空き家の増加が不動産市場に与える影響が、これまで以上に無視できないものになっています。
総務省の住宅・土地統計調査では、2023年に全国の空き家数が過去最高となり、国土交通省も住宅ローンの金利リスクへの注意喚起を進めています。
こうした状況の中では、「今すぐ困っていないから大丈夫」と考えるのではなく、将来的に空き家化する可能性や、住宅ローン返済への影響まで含めて早めに備えることが大切です。
特に、売却価格が残債を下回る可能性がある場合は、任意売却も含めて選択肢を整理しておくことで、暮らしを守りやすくなります。
この記事では、時代背景と売却・保有の判断基準、任意売却も含めた検討ポイントについて解説します。
空き家増加時代に何が起きる?“売りたいのに売れにくい家”が増える背景
2026年の不動産市場を考えるうえで、まず押さえておきたいのは、空き家の増加が単なる社会問題ではなく、個人の住宅売却にも大きく影響する時代に入っているという点です。
総務省の2023年住宅・土地統計調査では、全国の空き家数は900万2千戸、空き家率は13.8%と、いずれも過去最高となりました。
特に、賃貸用や売却用ではない空き家も増えており、「使う予定が明確でない住宅」が各地で積み上がっている状況です。
こうした背景には、人口減少や高齢化、相続による住宅取得、住み替えの停滞などがあり、家を所有していても以前のように自然に売れるとは限らなくなっています。
しかも、今の市場は一律に不動産が弱いわけではなく、国土交通省の地価LOOKレポートでも、主要都市の利便性が高いエリアでは地価の上昇が続く一方、需要の弱い地域や郊外では売却に時間がかかりやすい傾向が示されているのです。
つまり、2026年は「家が余る時代」であると同時に、「売れる家と売れにくい家の差が広がる時代」でもあると言えるでしょう。
こうした中では、今住んでいる家であっても、将来の住み替え、相続、転勤、離婚などで空き家化する可能性を見据え、築年数や立地、管理状態、周辺の需要動向を早めに確認しておくことが重要です。
特に住宅ローンが残っている場合は、家の市場価値が下がってから動くほど選択肢が狭まりやすいため、「使わなくなったら考える」のではなく、「売りにくくなる前に状況を把握する」という視点が、これからの住まいの守り方として欠かせません。
住宅ローン返済中の家も例外ではない 空き家化が任意売却に与える影響
住宅ローン返済中の家であっても、空き家化の影響を受けないわけではありません。
むしろ、返済が続いている物件ほど、空き家になることで資産価値の低下が家計に直結しやすくなります。
空き家になると、住んでいる住宅に比べて換気や清掃の頻度が落ちやすく、傷みや設備不良が進みやすくなるほか、庭木の繁茂や外観の荒れなどによって近隣からの印象も悪くなりやすく、市場での評価にも影響するのです。
こうして売却価格が下がると、住宅ローン残高を売却代金でまかないきれない、いわゆるオーバーローンの状態になりやすくなります。
その場合に選択肢として出てくるのが任意売却ですが、任意売却は金融機関の合意を得ながら進める仕組みであるため、物件そのものの市場性が落ちていると買い手がつきにくく、結果として交渉条件も厳しくなる可能性があるのです。
また、国土交通省は2026年3月に住宅ローンの金利リスクに関する普及啓発を公表しており、今後は返済負担の変化を前提にした住まいの見直しが一段と重要になると考えられます。
任意売却というと、滞納が深刻化してから考える最後の手段のように見られがちですが、実際には、空き家化しそうだと分かった段階や、売却価格が下がり切る前の段階で相談するほうが、生活再建の余地を残しやすい方法でもあります。
転勤や離婚、相続などで住まなくなった家を「しばらくそのまま」にしておくと、管理状態の悪化とともに売却条件も悪くなりやすいです。
「まだ滞納していないから関係ない」と考えるのではなく、「売れにくくなる前に備える」という視点で任意売却を位置づけることが大切です。
売れないリスクを回避するには?任意売却も含めた“早期対策”の考え方
売れないリスクを回避するために最も大切なのは、問題が表面化してから慌てて動くのではなく、まだ調整できる余地があるうちに現状を把握し、選択肢を比較しておくことです。
2026年の不動産市場は、主要都市の一部で地価上昇が続く一方、需要の弱い地域では売却に時間がかかりやすく、さらに建築コストの上昇や融資環境の変化もあって、買い手の目線が厳しくなっているのです。
こうした状況では、「そのうち売れるだろう」という感覚に頼るのは危険で、まずは住宅ローン残高と査定価格を確認し、自宅がいくらで売れそうか、売った場合に残債がどの程度残るのかを把握することが出発点になります。
そのうえで、空き家化しそうな事情があるなら、清掃や換気、修繕、庭の手入れなどを通じて管理状態を悪化させないことも重要。
そして、返済に少しでも不安があるなら、通常売却だけでなく任意売却まで含めて専門家や金融機関に相談しておくことで、競売以外の道を残しやすくなります。
国土交通省が住宅ローン金利リスクへの注意喚起を行っていることからも分かるように、今後は「返済が苦しくなってから考える」より、「返済が苦しくなりそうな段階で動く」ほうが合理的。
特に任意売却は、追い込まれた人だけの制度ではなく、生活再建を見据えた現実的な出口戦略の一つとして考えるべきです。
2026年の不動産トレンドを踏まえ、今後の判断で押さえたいポイント
2026年の不動産市場では、空き家の増加、住宅ローンの金利リスクへの関心の高まり、主要都市とそれ以外の地域との価格差の拡大、そして住宅ストックの管理の重要性が同時に進んでいます。
そのため、「不動産はまだ上がっているから様子見でよい」「今すぐ困っていないから考えなくてよい」といった判断は、物件や地域によっては通用しにくくなっているのです。
主要都市の一部では依然として地価が底堅い一方で、その流れが全国どこでも同じように続いているわけではなく、人口減少や需要縮小の影響を受けやすいエリアでは、時間の経過がそのまま売りにくさにつながることもあります。
こうした中で大切なのは、「持ち続けるか売るか」を気持ちだけで決めず、空き家リスク、返済リスク、市場性の三つをセットで考えること。
住み慣れた家には思い入れがあり、手放したくないという気持ちは自然ですが、住宅ローンが残っているなら、通常売却で動けるのか、任意売却が必要になる可能性はあるのか、その線引きを早めにしておくことで、いざというときの判断がしやすくなります。
国の政策でも、管理されない住宅や空き家の問題は引き続き重視されており、これからは「所有していること」そのものより、「どう維持し、どう出口を設計するか」が問われる時代です。
空き家問題と任意売却は別々の話ではなく、どちらも住まいをどう守り、どう手放すかという同じテーマの延長線上にあります。
だからこそ、2026年のいま必要なのは、危機が深くなってから動くのではなく、自分の家の価値と返済状況を見据えながら、早めに選択肢を持っておくことだと言えるでしょう。
まとめ
空き家が増える時代には、家を持っているだけで安心とは言えず、立地や築年数、管理状態によって「売れる家」と「売れにくい家」の差が広がりやすくなります。
住宅ローンが残っている場合は、空き家化による資産価値の低下が、そのまま売却の難しさや残債処理の重さにつながることも。
だからこそ、住まなくなってからではなく、住まなくなる可能性が見えた段階で、自宅の査定額やローン残高を確認し、通常売却だけでなく任意売却も含めた出口戦略を考えておくことが重要です。
2026年は、保有の継続よりも「どう備え、どう動くか」が問われる年と言えるでしょう。
当社、全国任意売却支援相談室(千里コンサルティングオフィス)は、任意売却のプロであると同時に、住宅ローンをはじめとした返済に関することの専門家でもあります。
まだ滞納をしていない段階でも、住宅ローン返済に不安を感じ始めた時点で、早めに、気軽に相談してください。
任意売却だけでなく、様々な選択肢を提示した上で最適な方法を探り、離婚後やローン返済後の新生活も安心してスタートできるよう、徹底的にお手伝いいたします。
任意売却や住宅ローンについてもっと知りたい方、ご興味を持っていただけた方は、ぜひ当社公式YouTubeチャンネルもご覧くださいませ。
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