
全国任意売却支援相談室、千里コンサルティングオフィスです。
2026年の日本では、住宅ローン返済をめぐる不安がこれまで以上に強まりやすい環境になっています。
変動金利の見直し圧力に加え、食品や光熱費、ガソリン代など生活費全体の上昇が家計を圧迫し、「ローンは払えていても、暮らし全体が苦しい」という家庭が増えやすいためです。
さらに、中東情勢の緊張やホルムズ海峡をめぐる混乱は、エネルギー価格や物流コストを通じて日本の生活コストにも波及しうる状況。
こうした中で気になるのが、住宅を売ってもローンを完済できない「オーバーローン」のリスクです。
本記事では、住宅ローン返済に困る人が増える可能性と、2026年の不動産市場でオーバーローンが起こりやすくなる背景を整理し、今のうちに確認すべきポイントをわかりやすく解説します。
今、なぜ住宅ローン返済が苦しくなりやすいのか? 金利上昇と生活費負担増の二重圧力
これからの住宅ローン返済を考えるうえで、まず押さえておきたいのは、「返済額そのもの」と「返済に回せる家計余力」の両方が圧迫されやすい局面に入っていることです。
日本銀行は2026年3月時点で無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.75%程度としており、住宅ローン、とくに変動金利型にはじわじわと見直し圧力がかかりやすい環境。
住宅金融支援機構も、政策金利の上昇により一部金融機関が変動型住宅ローンの金利引き上げや基準金利の見直しを進めていると案内しています。
返済額がすぐに大きく跳ねる人ばかりではありませんが、「今はまだ払えている」人でも、更新時期や優遇幅の見直し次第で負担感が強まる可能性があります。
そこに重なるのが、生活費全体の上昇です。
2025年の日本の消費者物価指数は総合で前年比3.2%上昇し、食料は6.8%上がりました。
さらに、2026年春の中東情勢ではホルムズ海峡の物流障害が原油・LNG輸送に影響し、Reutersは原油価格の大幅上昇や通航量低下を報じています。
ホルムズ海峡は世界の原油・LNG輸送の要衝であり、日本のようにエネルギー輸入依存度が高い国では、ガソリン、電気・ガス、物流費、ひいては日用品価格にも波及しやすいのが実情です。
つまり2026年は、住宅ローンだけを見れば何とかなる家庭でも、家計全体では苦しくなる可能性が高く、結果として「住宅ローン返済に困る人」は増えやすいと考えるのが現実的です。
オーバーローンは増えるのか? 地価上昇でも安心できない“地域差”と“物件差”
「地価が上がっているなら、オーバーローンはむしろ減るのでは」と感じる人もいますが、2026年の日本ではそこを単純に判断しない方が安全です。
国土交通省の令和8年地価公示では、全国平均で住宅地は5年連続の上昇となりましたが、同時に地域差もはっきり出ています。
三大都市圏では上昇幅が拡大した一方、地方圏では上昇傾向が続いていても住宅地の上昇幅は縮小しており、地方四市でも伸びが鈍化しています。
つまり、「全国平均では上がっている」というニュースと、「自分の家が希望額で売れるか」はまったく別問題なのです。
特に、郊外、人口減少エリア、築年数が進んだマンション、管理状態に不安がある物件では、相場全体が堅調でも売却価格が伸びにくい可能性があります。
オーバーローンが増えるかどうかを考えるときは、「物件価格が下がるか」だけでなく、「残債の減り方より売却価格の伸びが弱いか」を見る必要があります。
購入時に頭金が少なかった人、金利上昇前の高値圏で借入額を大きく取った人、購入後まもない人ほど、売却時に残債が重く残りやすくなります。
さらに、売却には仲介手数料や諸費用もかかるため、査定額が残債に近いだけでは安心できません。
2026年は都市部の人気エリアでは値持ちする物件がある一方、そうでないエリアでは「地価上昇局面なのにオーバーローン」という現象も十分起こりえます。
物価高と不動産市況の変化で何が起きる? “返せない人”と“売っても足りない人”が増える仕組み
住宅ローンの問題は、単に「月々の返済額が上がるかどうか」だけではありません。
実際には、物価高が続くとまず食費、光熱費、通信費、ガソリン代などの日常支出が家計をじわじわ削り、次に教育費、保険、修繕費、固定資産税といった逃げにくい支出が重く感じられるようになります。
総務省統計局の2025年CPIでは食料の上昇が目立ち、2026年2月時点でもコアCPIは前年同月比1.6%上昇しています。
こうした状態では、住宅ローンの返済額が変わらなくても、可処分所得の中で住宅費が占める割合が高まり、「今月は払えたが、来月以降が厳しい」という家庭が増えやすくなるでしょう。
しかもホルムズ海峡の混乱のような外部要因は、エネルギーと物流を通じて家計に遅れて効いてくるため、負担感は一時的ではなく、数か月単位で残る可能性もあります。
そしてもう一つの問題が、「売れば解決する」とは限らない点です。
売却時には残債に加え、仲介手数料、登記費用、引っ越し費用などが必要になり、見た目の査定価格ほど手元に残らないことが少なくありません。
とくに、購入価格が高かった時期の物件や、借入比率が高いケースでは、売却してもローンを完済できず、差額を自己資金や分割返済で補う必要が出てきます。
これがオーバーローンの現実です。
2026年は不動産価格が全体として急落していないからこそ、「まだ大丈夫」と判断して対策が遅れやすい年とも言えます。
家計悪化が進んでから売却を考えるのではなく、返済余力があるうちに残債と売却可能額を照らし合わせておくことが、損失を小さくする分かれ道になります。
今、何をすべきか? オーバーローンを防ぐための確認ポイントと早期対策
今後のローン返済に向けて大切なのは、「返済に困ってから調べる」のではなく、「まだ払えているうちに数字を確認する」ことです。
まず行いたいのは、現在の住宅ローン残高、金利タイプ、優遇幅の見直し時期、毎月返済額、管理費・修繕積立金・固定資産税まで含めた住居コストの総額把握。
そのうえで、家計の固定費を見直し、電気・ガス・通信・保険などを整理し、金利上昇や生活費上昇があとどれくらい進むと危険なのかを試算しておくと、危機が可視化できます。
変動金利型の人は、基準金利改定時の影響を確認し、固定化や借換えの可能性も比較しておくべきです。
住宅金融支援機構は政策金利上昇に伴う住宅ローン選びの変化を案内しており、固定金利の代表例であるフラット35も2026年4月の最頻金利は6年目以降2.49%と、金利のある世界を前提にした検討が必要な水準です。
次に重要なのが、「今売ったらいくらになるか」を早めに知ること。
査定は売却を決めていなくても依頼できますし、残債と並べてみるだけでも判断材料になります。
もし売却価格で完済が難しそうなら、任意売却、返済条件変更、住み替え、家族内支援など、まだ選べる対策が残っているうちに専門家へ相談するべきです。
逆に、滞納が始まってからでは交渉余地が狭まりやすく、選べる手段も減ります。
2026年は金利、物価、地政学リスクが重なりやすい年だからこそ、「住宅ローン返済に困るかもしれない」と感じた段階での早期点検が、オーバーローン回避と生活再建の両方に直結するのです。
まとめ
今年は金利、物価、地政学リスクが同時に家計へ重なりやすい年です。
そのため、住宅ローン返済に困る人が増える可能性は十分にあり、売却を考えたときにオーバーローンが表面化するケースも今後目立ちやすくなるでしょう。
ただし、すべての人が同じように危険というわけではなく、影響が出やすいのは、家計余力が小さい世帯、頭金が少ない借入、高値づかみした物件、流動性の弱いエリアの住宅など。
大切なのは、「まだ払えているから大丈夫」と考えず、今の残債、金利、家計、査定価格を早めに確認することです。
住宅ローン問題は、困ってから対処するより、困る前に動いた方が選択肢を残せます。
今後は悲観するよりも先回りして備える姿勢が重要だと言えます。
当社、全国任意売却支援相談室(千里コンサルティングオフィス)は、任意売却のプロであると同時に、住宅ローンをはじめとした返済に関することの専門家でもあります。
まだ滞納をしていない段階でも、住宅ローン返済に不安を感じ始めた時点で、早めに、気軽に相談してください。
任意売却だけでなく、様々な選択肢を提示した上で最適な方法を探り、離婚後やローン返済後の新生活も安心してスタートできるよう、徹底的にお手伝いいたします。
任意売却や住宅ローンについてもっと知りたい方、ご興味を持っていただけた方は、ぜひ当社公式YouTubeチャンネルもご覧くださいませ。
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