債務整理の手続きとして広く知られている自己破産ですが、持ち家がある人はこの方法はあまりおすすめできません。
なぜなら、自己破産をすると絶対に家を残すことができないからです。
家を残したいのであれば、債務整理の中でも任意整理や個人再生といった手続きをとることが重要です。
以下、任意整理と個人再生によって家を残す方法を簡単に説明します。
任意整理で家を残す
まず任意整理ですが、これは債権者と裁判所を介さずに話し合いを行うことで借金の総額や利息、返済方法などを見直すという債務整理となります。
どの債務を整理するのかを選ぶことができますので、住宅ローンを払い続けることで家を残すことが可能となります。
ただし、任意整理のデメリットとして、思っていたよりも借金が減額されないことが挙げられます。
この方法は債権者との話し合いの結果次第で借金の減額が決められますので、場合によっては返済の負担があまり変わらないということもあるのです。
個人再生で家を残す
ですので、家を残しつつ、借金の大幅減額も希望するのであれば、もう一つの個人再生の方が適切となります。
個人再生は裁判所で原則5分の1の借金の減額と、原則3年で分割返済をしていく手続きとなります。
この方法はどの債務を整理するのかを選ぶことはできません。
しかし、住宅ローンは減らさずに払い続けることを条件に持ち家を残すという住宅ローン特則というものがありますので、住宅ローン以外の借金を大幅に減らしつつ、持ち家を残すことができるのです。
どちらが向いているか専門家に相談する
上記、どちらの債務整理が向いているのかは債務状況などによって変わってきますので、専門家に相談をするとよいでしょう。
その際、法的なことは弁護士が最も詳しいですが、家を残すことを最優先に考えた場合、先に不動産の専門家に相談するのも一つの手です。
任意売却などを専門に扱っている業者でしたら、手順についても詳しいので是非相談してみてください。
その後の再生プランや裁判所に対する手続きなどは弁護士に相談するようにしてください。
特に個人再生を考えている場合は、住宅ローン特則にもいくつかの条件がありますので、その条件を満たしているのかを把握するためにも専門家への相談は必須といえます。
任意整理・個人再生どちらも選べないという人も
とはいえ、状況次第ではどちらの方法も選べないということがあります。
任意整理の場合は、5年間60回払いでも完済できないケース、個人再生の場合は、借金総額を5分の1にしても3年で完済できないようなケースです。
この条件にあてはまっている場合は、残念ながら持ち家を失っても自己破産をするしかないといえます。
持ち家を手放してもそのまま家に住み続けるリースバックという方法もあります。
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