いまや全国で100万人以上いると言われる、うつ病(躁うつ病含む)患者。
世界的な問題となり、国際的な取り組みが求められています。
うつ病の怖いところは、一般的にストレスや極度の疲労が原因とされているため誰でもかかる恐れがあるという点です。
もし、住宅ローンの返済中に、うつ病にかかってしまったら、どうすればいいでしょう。
うつ病は長い治療期間がかかることに注意
うつ病などの精神病は治療に時間がかかることが特徴です。
平均すると1年程度、長ければ2年以上治療にかかります。
その間に、収入が全くないとなるとかなり大きな問題となります。
まずは失業保険の申請
まず、やることは失業保険の受給申請です。
ハローワークに行けば案内してくれますので、億劫だとは思いますが、確実に行くようにしてください。
行政機関などを頼る
一定以上の症状を有する精神疾患の治療のために、自立支援医療制度というものがあります。
これを申請すると、通院医療が必要な方に対して医療費の支給認定がされ、医療費が軽減されます。
お住まいの地区の保健福祉センター(自立支援医療(精神通院)担当課)で申請してください。
また、うつ病の症状にもよりますが、障害年金を受給できることもあります。
こちらは年金事務所で無料相談ができますので、まず行ってみましょう。
なるべく早く、そして確実に受給したいときは障害年金専門の弁護士や社会保険労務士に相談する方が良いようです。
更に、傷病手当や失業保険など国が用意している制度もありますので、こちらも活用してください。
貯金がある場合の対処法
全ての手続きが終わったら、ローンの残高と貯金をチェックしてください。
貯金があっても、住宅ローンの金利はかなり低いので一括返済せずにいたということもあります。
無理に一括返済する必要はありませんが、返済してもそれなりにお金が残るという場合は選択肢の一つとして考えてもいいと思います。
貯金がない場合の対処法
親や親戚などから援助を受けられる場合は、連絡をとってみてください。
また、うつ病などの精神病にかかっても、病状が軽度なら精神科に通院しながら仕事を続けられるかもしれません。
無理はいけませんが、失業保険の受給申請に行ったハローワークで求職活動をするというのも一つの手です。
家を売却するという選択肢
家を売却して住宅ローンの返済に充てるという選択肢もあります。
まずは、不動産会社に査定を依頼して、家の価値を調べてみましょう。
ローン残高700万円に対して家の価値が900万円といった具合に、売却することで住宅ローンを完済できるなら考えてみるのも一つの手です。
1社だけでなく複数の会社に査定をしてもらってできるだけ正確な価格を出すことをお勧めします。
もし、家の価値のほうがローン残高よりも低かった場合、自己資金を足して完済するしかありませんが、それでも足りない場合もあります。
今後、収入が見込めず、住宅ローン返済の目途が立たない場合は、早めに家を売却する方がよい場合もあります。
切羽詰まってからでは遅いので、早めに専門家へ相談しましょう。
【関連記事】
住宅ローンが自宅売却の後も残っていたらどうする? 残債について解説
この記事の監修者情報

- 監修者
- 斎藤 善徳(さいとう よしのり)
- 不動産業界歴
- 約20年
- 担当した任意売却数
- 200件以上
- 保持資格
- 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
- 著書
- 運営会社:
- 千里コンサルティング株式会社
- 本社オフィス:
- 〒534-0021 大阪市都島区都島本通4-22-4 2階
- 電話番号:
- 06-6180-9111 FAX:06-6180-9177
- フリーダイヤル:
- 0120-15-2020
住宅ローンの最新記事
-
2022/7/2
「ペアローン」の住宅ローン|離婚後に発生する問題と解消法
住宅ローンを組むとき、おもに共働きの夫婦で利用される「ペアローン」。 住宅ローンの借入額を増やせるなどのメリットがある一方で、離婚する場合は注意
-
2022/6/30
定年後の住宅ローン返済は大丈夫?返済困難なときの対処法
住宅ローンの平均借入期間は30年以上。 利用する方の完済年齢も上昇しており、定年後の住宅ローン返済に不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。
-
2022/6/29
住宅ローンの返済額を減額したい!減額方法と伴うリスクを解説
住宅ローンの返済は長期にわたります。 誰しも、住宅ローンは十分な資金計画を立てて融資を受けるもの。 しかし、返済期間中